訪問看護の電子カルテまとめ

皆さん、訪問看護の電子カルテって何を決め手に選んでいますか?

取締役をしているウィルグループ株式会社では、「ウィルクラウド」という記録システムを開発・販売をしていますが、お客様に記録システムを販売する時に敢えて他社のシステムをお勧めすることもあります。

それは、目標とする訪問看護ステーションを開設、運営していくにあたり、その目標だとウィルクラウドを導入するよりも、他社のシステムの方が合っているなと思うこともあるからです。

しかし、私が実際に使いこなせるくらいの使用経験があって、他の事業所にお勧めできるくらい知っているシステムは片手程度ですし、他にも素晴らしいシステムはあると思うので、コチラに随時まとめたいなと思います。

電子カルテは「1番良いもの」はなく、「1番合っているもの」を導入すべきだと思っています。
多少の主観は入れてますが、基本的にはフラットに紹介しているつもりです。
訪問看護の電子カルテを選択する際に、お役に立てれば嬉しいです。
(掲載されていないシステムがありましたら遠慮なくお声かけください)

ウィルクラウド

さすがに記載しないのも逆にヤラシイのではないかと思い記載。オマハシステムを搭載した記録システムです。記録を単にクラウド化するのではなく、いかに多様なスタッフと協働しながら看護の質を保つ、上げるのかに焦点を当てている。帳票はたぶんどこのシステムよりも網羅されているのもお勧め。

メインの営業マンは私なので、逆にウィルクラウドが合わない時には他のシステムもフラットに紹介できるのも強みです←

iBow

上場もしましたし、今一番勢いがあるシステムではないでしょうか?

記録システムとしてだけではなくレセプト機能を実装し、最近(2022年11月)にはチャット機能も実装したそうです。UI/UXが素晴らしいので、若い管理者さんやスタッフのいる事業所に好まれるのではないでしょうか。

記録システムを検討している事業所にお会いすると「iBow」がだいたい並んでいるイメージがあります。

カイポケ訪問看護

カイポケもiBowに並んで多くの事業所が利用しています。最近はiBowの勢いが凄いですが、それ以前はカイポケ一強だったようにも感じます。ケアマネさんなど、訪問看護以外のサービスを併設していると相性が良く、レセプト時や連携時に強みを発揮する印象があります。

お値段や、周辺サービスも充実しているため、法人登記まもない事業所などはカイポケを選ぶことが多い印象があります。

ワイズマン

ワイズマンは、法人として一番しっかりしている印象で、導入支援やアフターサービスがしっかり行き届いているイメージです。どちらかというと事業歴の長い、大手の訪問看護事業所が使用しているイメージがあります。
請求の面で強みを発揮するシステムだなと思うので、規模の大きいところや、複数事業所を動かす事業所には良いのではないかなと思います。

カナミックネットワーク

カナミックも訪問看ステーションにはそれなりなシェアを持っている印象です。実際私も訪問看護師として利用していたこともあります。もちろん請求まで含めて訪問看護に必要な機能は全て実装されている印象ですが、その特徴は他職種連携や、コミュニケーション機能にあると思います。

利用を検討をする訪問看護事業所の周辺事業所や各連携機関の多くがカナミックネットワークを利用している場合は、検討に加える方が良いのかもしれません。

life ware

私個人は馴染みがないですが、結構以前から開発販売されていたのでしょうか。請求含め概ねの機能は実装されていそうですし、お値段もしっかりと記載されている点が良心的に感じました。

特徴で気になったのは音声入力の部分です。その機能や有用性は分かりませんが、将来音声入力も一般的になると良いなと思いまし、営業先で音声入力に興味を持っている方も多くなってきている印象です。

ほのぼのNEXT

ほのぼのNEXTも最近勢いがあるように思います。私のコンサルティング先で使用している事業所も多いです。カイポケさん同様に、訪問看護以外のサービスも提供している事業所にとっては使いやすいのではないでしょうか。

システムを運営する会社は、定期巡回や見守りサービス、ナースコールシステムなど多岐にわたるサービスを提供しているので、展示会などに行ってもそのブースの大きさに圧倒されるだけでなく、多様なサービスが毎回アップデートされてて個人的に毎回楽しみにしています。

Waroku 訪問看護 ver.2

失礼ながら今回調べていて、初めて知りました。精神科医療のICT企業として「地域カルテ構想」を掲げ、Waroku Seriesとして各サービスのシステムを展開されているようです。個人的にはその構想などかなり好みですし、システムのUIも良い印象です。

精神科特化の訪問看護ステーションにとってはメジャーなシステムなのでしょうか。是非一度見てみたいです。

看護のアイちゃん

そのシステムの名前だけでなく、なんといっても「セントケア・山内方式」というアセスメントのフローチャートシステムが実装されている点が最大の特徴です。看護の標準化、均質化は訪問看護の課題の1つだと思います。

このようなシステムを導入するだけで、どのような想いのある事業所なのかが伝わりやすい点も好みです。

看護のアイちゃん普及のために全国飛び回ってる広瀬さんも素敵な方ですよね。

ココナース

ココナースは、小規模な訪問看護ステーションにとっては値段がお手頃で導入しやすいのに、しかもヘルプデスクの対応が良い印象があります。事務を雇っていなく、管理者や経営者が請求作業をしている事業所などに合っているかもしれません。ファクタリングサービスなどあるのも立ち上げ初期の事業所には嬉しいかもですね。

個人的には制度改正などあった際には、ココナースのマニュアルや資料が一番読みやすかったです。

いきいき訪看

いきいき訪看も、安価に利用できて小規模事業所や立ち上げ間もない事業所に好まれていた印象があります。最近は他社に押されているのかなと思うこともありますが、私が訪問看護を始めた当初は使用している事業所も多かったです。

ホムペみて販売パートナー募集しているの面白いなと思いました。

Care-wing

最近、一番注目しているシステムです。展示会などでも良く見かけるし、他の既存のシステムとは違う特徴も持っていて面白いです。

音声入力など今っぽいことも対応するのですが、それよりも「ICタグ」との連携が一番面白いです。記録って嘘書けるじゃないですか?私は経験ないですが、管理者や経営者なら「記録では滞在しているのに、利用者は来てないって言ってる」みたいな相談はたまに受けることがあります。事業所全体のコンプライアンスを守ることに繋がるICタグは大変興味深いです。住宅系の訪問看護と相性良さそうですよね。

QOCORO訪問看護

調べてみると色々あるもんですね(笑)初めて知ったのでなかなかコメントしづらいですがLP(ランディングページ)が一番好みです。動画も好き。そんなLPを作れる法人だからこそ、きっとUI/UXも良いのはないかと推測します。一度デモを触ってみたいです。

Blue Ocean System

ビーシステム

クラウド型訪問看護記録システム(resona)

響シリーズ 訪問看護システム

KitFit SilverLand

at home 看護 Mobile

https://www.athome-kango.com/ (システム上リンク取得できず、すみません)

ナーシングネットプラスワン

https://www.nn-kaigo.jp/service-list/i-houmonkango/

まとめ

訪問看護の電子カルテの普及は、訪問看護がもっと地域全体に広がるために重要なことの1つだと思います。訪問看護師の平均年齢が40代な中、まだまだ電子カルテが普及しきっていないことが若手看護師が訪問看護の参入を躊躇する理由でもあると思います。業務の効率化、可視化などの点においても重要です。

また単に電子カルテを導入するだけでなく、事業全体にICTをどのように、どんな意図をもって、何を導入するか、全体の戦略も大事ですね。

これから訪問看護を開設したり、電子カルテの導入を検討している事業所にとってお役に立っていると嬉しいです.